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2013年5月5日 / weblacs

第9号編集後記

「名前は聞いたことあるけど、どんな雑誌?」最初はそんな状態だったかも知れない。では現在、数多い(?)ラテンアメリカ・カリブ関係メディアの中で、本誌はどんな存在だろうか。たしかに、学会会場を逃すと入手しがたいのが本誌だろう。でもホームページで検索できるし、イベロアメリカ研にはバックナンバーを置いてもらっている。「ああ、これか」って、気になる存在であり続ければ、それでいいのだろう。

ともかく第9号まで来た。本号には院生や教員から意欲的な投稿があって、「論文」や「研究ノート」へと結実した。研究発表の機会を求める方に自己表現の場として(ホームページ上の電子媒体としても)活用してもらえたのなら、役目を果たしたことになる。作品それぞれのテーマや分析方法が多彩なのは地域研究的というべきか。研究の本質がフロンティア探究にあるのなら、そこに生命を吹き込むのは執筆者の個人史とエネルギーだろう。個々の事象にどう切り込んで、作品に結晶化させるのか。行間に刻まれた個性を感じてほしい。もちろん誌面の充実には多様な情報提供が欠かせない。そこで2つの研究会に登場を願った。電子媒体で流通する情報が印刷物として再生した姿である。それから書評がほしいと思いながら自分で書いてしまった。職権乱用にならねばいよいが。

4月の新学期に重なったため、編集作業はなかなか大変だった。責任者としては今回が初仕事で、いたらぬ所が多かったにちがいない。執筆者にも忙しい校正作業を強いてしまった点は反省材料だ。ただ電子メールの処理に追われるばかりで、相手の顔や肉声と遮断された状態に置かれてしまうのは、なんとも奇妙な経験だった。21世紀型の編集スタイルといってしまえばそれまでだが、組版や製本で手作業の比重が大きい本誌ならば、全体のバランスはとれているはずだ。

早いもので、次回は第10号である。十進法的にいえば節目や区切りの感覚だ。「何とかなるサ」で始まった本誌だが、「ともかく継続をこそ」という思いがなければ、現在まで存続できなかっただろう。執筆者の意欲と有志のボランティア精神、読者の励ましで支えられる本誌だから。といっても、誌面の充実や工夫の余地はまだあろうし、今後ともそれらを志向すべきことは言うまでもない。次号については、第6号(カリブ海地域特集号)以来久々に「特集」を組もう、という話が出ている。開かれた場を標榜する本誌なので、読者の皆さんからも投稿はもちろん、誌面への注文やアイデア、感想などをお寄せいただきたい。雑然としつつ多彩で底知れぬ魅力を秘めた羅針盤、そんな雑誌となるよう「手作りの味」を大切にしたいものだ。(新木)

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